ミニベロ(451)用チューブの数値比較

20インチ 1 1/8幅に適合するモデルのスペック・実測重量まとめ

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ミニベロ(20インチ・451規格)で最もスタンダードな1 1/8幅(28-451)のタイヤに適合するチューブのうち、ネットでも入手しやすい仏式バルブモデルを数値で比較します。(※注目度が高い新素材のTPUチューブについても参考に1モデル記載しています。)

なお、本記事では各製品の乗り心地などの主観的な感想は含まず、公称値および手元での実測値に基づいた数値のみを客観的に比較します(※重量の実測値はタイヤをまとめているバンドも含みます)。

ミニベロ(451)用チューブ スペック比較表

商品名 素材 適合サイズ バルブ長 バルブコア 重量 実売価格(目安)
(参考)RideNow TPU TPU 20×0.90~1.50 45/65/85mm 取り外し可 28g (実測) 1,000〜1,200円
シュワルベ SV7S ブチル 20×1-1/8〜1-3/8 40mm 取り外し可 102g (実測) 1,200〜1,500円
パナレーサー サイクルチューブ ブチル 20×7/8〜1-1/8 33/48/60mm 一体型 68g (48mm公称) 1,000〜1,200円
パナレーサー R'AIR ブチル (極薄) 20×7/8〜1-1/8 33/48/60mm 取り外し可 59g (48mm公称) 1,400円程度
CST ブチル 20×1-1/8 48/60mm 一体型 105g (公称) 900〜1,100円
コンチネンタル Compact20 slim ブチル 20×1-1/8〜1-1/4 42mm 取り外し可 105g (公称) 1,000〜1,200円
💡 バルブコアの脱着可否について
「クリックバルブ」への換装や、バルブエクステンダー(延長バルブ)を使用する場合は、バルブコアが取り外せるタイプのチューブ(シュワルベ, R'AIR, コンチネンタル)を選ぶ必要があります。一体型(パナレーサーのサイクルチューブなど)は換装できませんのでご注意ください。

参考【TPUチューブ】

RideNow 27g

主にAliexpressで購入可能な中国製TPUチューブの中では比較的メジャーな製品。大手メーカー製のTPUチューブよりも非常に安価なため、まずはTPUの軽さを試してみたいというユーザーにおすすめです。

耐久性や使い勝手についてはネット上でも評価が分かれていますが、TPUチューブ全般として「乗り味が硬い」「空気が抜けやすい(こまめな充填が必要)」といった評価が多い傾向にあります。451サイズを始めとするミニベロでの使用レビューはまだ絶対数が少なく、真価のほどは未知数な面もあります。

RideNowとブチルチューブの比較 折りたたんだときの小ささもTPUの大きな特徴。
RideNowの補修パッチ 説明書に補修用パッチが付属。
  • 適合サイズ: 20×0.90~1.50 (451)
  • バルブ長: 45mm, 65mm, 85mm(仏式)
  • バルブコア: 取り外し可
  • 重量: 28g(実測)
  • 価格: 1,000〜1,200円程度

【ブチルチューブ】

シュワルベ(Schwalbe) SV7S

最もメジャーなタイヤ・チューブメーカーの筆頭格であるシュワルベの定番ブチルチューブ。品質は極めて安定しており、信頼性もトップクラスと言って間違いありません。

ただし、451サイズ用の仏式モデル(SV7S)はバルブ長が40mmしかラインナップされていないため、少しリム高があるディープリムホイールを使用する場合はバルブ長が足りない可能性があります。その場合はバルブコアを取り外してバルブエクステンダーによる延長が必要になるため、あらかじめハイトを確認しておきましょう。

  • 適合サイズ: 20×1-1/8~1-3/8 (451)
  • バルブ長: 40mm(仏式)
  • バルブコア: 取り外し可
  • 重量: 102g(実測)
  • 価格: 1,200〜1,500円程度

パナレーサー(panaracer) サイクルチューブ

代表的な国産メーカーであるパナレーサー製の定番チューブ。日本国内での入手性の良さは抜群で、価格と品質のバランスに優れた定番アイテムです。

451サイズでもバルブ長が複数ラインナップ(33mm, 48mm, 60mm)されているためディープリムにも合わせやすく、他社製スタンダードブチルよりかなり軽量である点も大きなメリットです。ただしバルブコアが取り外せない一体型なので、クリックバルブへの換装などを予定しているユーザーは適合しないため注意が必要です。

  • 適合サイズ: 20×7/8~1-1/8 (451)
  • バルブ長: 33mm, 48mm, 60mm(仏式)
  • バルブコア: 一体型 (取り外し不可)
  • 重量: 68g(48mm)(公称)
  • 価格: 1,000〜1,200円程度

パナレーサー(panaracer) R'AIR 軽量チューブ

パナレーサーが誇る、レーシンググレードの軽量ブチルチューブ。通常のサイクルチューブも十分に軽量な設計ですが、そこからさらに薄く軽さを追求した上位モデルです。

単に「軽くて薄い」だけではなく、専用の柔軟な高強度ブチルゴム素材を採用することで、軽さと耐久性を高い次元でバランスさせています。実売価格で通常チューブ+200〜300円程度を支払うだけで、圧倒的な軽さと脱着可能なバルブコア仕様が手に入るため、非常にコストパフォーマンスが高い選択肢です。ただし公式の注意書きには「通勤通学などの長期連続使用には不向きです」とあるため、割り切った使用を推奨します。

  • 適合サイズ: 20×7/8~1-1/8 (451)
  • バルブ長: 33mm, 48mm, 60mm(仏式)
  • バルブコア: 取り外し可
  • 重量: 59g(48mm)(公称)
  • 価格: 1,400円程度

CST

CST(チェンシンタイヤ)は台湾の大手タイヤメーカーで、ホンダをはじめとする日本の二輪車・自動車メーカーにもOEM純正採用される世界屈指の規模を持つメーカーです。

このブチルチューブは低価格で購入可能ですが、OEM供給先や代理店によって異なるパッケージが複数存在しているため、ユーザーにとっては少々分かりづらく、ブランドイメージが定着しにくいため怪しいメーカーに見えてしまうことがあります。しかし、決して品質の低い怪しい新興メーカーではないため、安価で確実なスペアを手に入れたいときにおすすめです。

  • 適合サイズ: 20×1-1/8 (451)
  • バルブ長: 48mm, 60mm(仏式)
  • バルブコア: 一体型 (取り外し不可)
  • 重量: 105g
  • 価格: 900〜1,100円程度

コンチネンタル(Continental) Compact20 slim

ドイツの老舗タイヤ・チューブメーカーであるコンチネンタル製。ロードバイク界でも絶対的な信頼を集めるブランドですが、20インチ用チューブに関しては「406(一般的な20インチ)と451(大径20インチ)の兼用設計」というユニークな仕様をとっています。

兼用設計のため、451サイズ単体設計のチューブと比べると装着時に少し伸縮の差が生じるなど、好みが分かれるかもしれません。とはいえ、バルブコアが取り外し可能で頑丈、信頼性は抜群のブチルチューブです。

  • 適合サイズ: 20×1-1/8~1-1/4 (406,451兼用)
  • バルブ長: 42mm(仏式)
  • バルブコア: 取り外し可
  • 重量: 105g
  • 価格: 1,000〜1,200円程度

重量(厚み)と「乗り心地」の相関関係

ブチルチューブの乗り心地に関しては、一般的に「チューブが軽くて薄いほど、乗り心地が良くなり、走りが軽快になる」という物理的な相関関係があります(※TPUチューブは素材自体の弾性や特性が大きく異なるため、この法則は直接当てはまりません)。

分厚いチューブは頑丈でパンクに強い反面、走りが重く硬くなりがちです。これには主に3つの物理的な理由があります。

1. タイヤのしなやかさを邪魔しない(振動吸収性の向上)

タイヤは路面の微細な凹凸に合わせて柔軟に変形することで、路面からの衝撃を吸収しています。しかし、タイヤの内部に分厚くて硬いゴムのブチルチューブが入っていると、そのゴム自体の反発力がタイヤの変形を阻害してしまいます。結果として、路面の突き上げ(微振動)がフレームを通じて乗り手にダイレクトに伝わりやすくなります。

逆に極薄の軽量チューブは柔軟に伸縮するため、タイヤ本来のしなやかな変形を邪魔しません。その結果、シルキーでマイルドな乗り心地を得ることができます。

2. 転がり抵抗の軽減(ヒステリシスロスの減少)

タイヤが回転して路面に接地する際、タイヤと内部のチューブは常に「潰れては元の形に戻る」という変形運動を繰り返しています。この時、分厚いゴムが変形すると、ゴム内部の分子摩擦によって熱が発生し、大きなエネルギー損失(ヒステリシスロス=転がり抵抗)を生みます。

薄いチューブはゴムの絶対量が少ないため、変形時のエネルギー損失が少なく、ペダリングのパワーが逃げません。これにより、同じ力で漕いでもスーッと前に進む「転がりの良さ」を体感できます。

3. 外周部の軽量化による「漕ぎ出しの軽さ」

ホイールの最も外側にあたる「タイヤやチューブ」が軽くなることは、自転車の運動性能、特に「慣性モーメント」に直結します。薄くて軽いチューブに変えると、外周部の慣性モーメントが小さくなるため、ゼロ発進時(漕ぎ出し)や登坂時、加減速時にペダリングが劇的に軽く感じられるようになります。バイク全体が機敏に反応するようになり、キビキビとした走りが可能になります。

軽量化と耐久性のトレードオフ(重い=厚いチューブのメリット)

走りの軽快さや乗り心地の面では軽量・極薄チューブが圧倒的に有利ですが、一方で「重くて分厚いチューブ」にも明確なメリットがあります。それは「耐久性の高さ(耐パンク性・対摩耗性)」です。

ゴムの層が厚いほど、路面のガラス片や金属片が突き刺さった際にチューブまで到達しにくくなり、リム打ちパンク(段差に乗り上げた際にリムとタイヤの間でチューブを噛み潰してしまうパンク)のリスクも低減します。また、空気の保持力も高いため、頻繁に空気を補充する手間が省けるという実用上のメリットもあります。

⚠️ 一概には言えない個体差と素材の進化
上記で解説した特徴は、ブチルゴムという同一素材における一般的な関係性(物理的な傾向)に基づいたものです。実際には、製品ごとのゴムの配合(設計)や製造精度、あるいはTPUなどの新素材の登場により、この傾向がそのまま当てはまらないケースも多々あります。
例えば、パナレーサーのR'AIRのように「極薄かつ軽量でありながら、高強度な専用ブチル素材を用いることで耐久性を犠牲にしていない」といった設計技術による例外も存在します。最終的には、単純な重量比だけでなく、各メーカーの設計思想や使用用途(街乗りか、レースかなど)を考慮して選ぶことが大切です。チューブは比較的安価に乗り味を変えることができるカスタムパーツなので、いろんな製品を試して自分のフィーリングに合うものを見つけてください。