多段変速の自転車をシングル化するために揃えるべきアイテムを、具体的な製品例とあわせて徹底解説します。
変速機を取り外した後に、駆動系と制動系を成立させるために以下のパーツが必要になります。
多段用のフリーボディ(スプロケットが刺さる部分)に1枚のコグ(ギヤ)を固定するためのスペーサーとコグのセットです。付属する多数のスペーサーの配置を変えることで、フロントとリアのギヤが一直線になる「チェーンライン」をミリ単位で調整できます。コグはチェーン外れを防ぐため、多段用よりも歯が高いシングル専用品を選びましょう。
代表例: DIXNA(ディズナ)セット、Reverse Components、ノーブランド品
価格相場: 2,000円 〜 6,000円
ロードバイクなどの「縦爪(ドロップアウト)」フレームは、ホイール位置を前後に動かせないため、チェーンの長さを調整して張ることができません。そこでリアディレイラーの代わりにテンショナーを装着し、下から押し上げたり上から押さえつけたりしてチェーンの弛みを取り除きます。プーリーの剛性が高いものを選ぶと、変速機特有の「チャカチャカ音」もなくなります。
代表例: SHIMANO ALFINE(CT-S500)、SURLY Singleator、ノーブランド品
価格相場: 2,000円 〜 8,000円
ロードバイクや最近のクロスバイクでは、変速レバーとブレーキレバーが一体になっている(STIレバー等)ことがほとんどです。シングル化に伴い不要な変速機能を排除する場合、ブレーキ専用の単体レバーが必要になります。ドロップハンドルなら「ブレーキ専用レバー」、フラットバーなら「Vブレーキ用」か「キャリパー・カンチ用」か、自分のブレーキ本体の引き量に合ったものを選びましょう。
代表例: SHIMANO BL-R400(ドロップ用)、TEKTRO、シマノ SORA/Tiagraレバー
価格相場: 2,000円 〜 5,000円
フロントのチェーンリングを交換する場合に強くおすすめしたいのが「ナローワイド」タイプです。厚い歯(Wide)と薄い歯(Narrow)が交互に並んでおり、チェーンのリンクの隙間にガッチリと噛み合う構造になっています。これにより、激しい段差などの衝撃でもチェーンが脱落するリスクを劇的に減らすことができます。特に薄歯(3/32)チェーンを使用する場合は、このナローワイドが「街乗り最強の安心感」を生みます。
代表例: Wolf Tooth(ウルフトゥース)、RaceFace、DECKAS(Amazon等での定番)
価格相場: 2,000円 〜 15,000円
フロントのチェーンリングを2枚から1枚に減らすと、ボルトが余ってしまい固定できません。無理にワッシャーを挟むよりも、シングル専用の「短いボルト」を用意するのが安全で見た目もスッキリします。アルミ製なら軽量化とカラーカスタムも楽しめます。
代表例: SHIMANO、SUGINO、KCNC
価格相場: 1,000円 〜 3,000円
BMXやピストで使われる「厚歯(1/8)」は非常に頑丈で伸びにくいですが、フロントのチェーンリングが多段用のままだと噛み合いません。その場合は「薄歯(3/32)」用のシングルチェーンを選びましょう。シングル専用チェーンはプレートが厚く作られており、多段用よりもはるかに長持ちします。
代表例: IZUMI(和泉チエン)、SHIMANO CN-NX10、KMC
価格相場: 1,500円 〜 4,000円
一般的な六角レンチなどのほかに、自転車専用の特殊工具が必要になります。
多段カセットスプロケットを取り外すために使用します。ロックリングを回す「フリーホイールリムーバー」と、ギヤが空回りしないように固定する「チェーンホイップ」の2つが必要です。
新しいチェーンを適切な長さに切断するために必須です。シングル用チェーンに対応しているものを選びましょう。
シングルスピード化において最も重要なのが、フロントの歯とリアの歯が一直線上に並ぶ「チェーンライン」の調整です。
ここがズレていると、異音の原因になったり、走行中にチェーンが外れたりする危険があります。コンバージョンキットのスペーサーを使って、ミリ単位で慎重に調整を行いましょう。
一見難しそうに見えるシングルスピード化ですが、揃えるべきパーツと工具さえ分かってしまえば、DIYでも十分に挑戦可能です。
パーツを購入する前に、当サイトの「Cycle Gear Ratio Calculator」で目標とするギヤ比を計算し、リアコグの歯数を決めておくとスムーズです。シンプルで壊れない、あなただけの1台を組み上げてみませんか?