初めてのロードバイク購入で迷いがちな「カテゴリ」の違いから、費用を大きく左右する「ブレーキの種類」や「コンポーネントのグレード」まで、初心者向けに分かりやすく解説します。
ロードバイクは用途や目指す走りに合わせて、主に「オールラウンド」「エアロ」「エンデュランス」の3つに分類されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
その名の通り、平地から上り坂(ヒルクライム)まであらゆる状況にバランスよく対応できる万能タイプです。
空気抵抗(エアロダイナミクス)を極限まで減らすために設計されたロードバイクです。
長距離(ロングライド)を快適に、疲れを残さずに走り切ることを目的に作られたロードバイクです。
これまで明確に分かれていた3つのカテゴリですが、近年のロードバイク開発(特にカーボン成型技術とコンピューター解析の進化)により、「それぞれの境目が非常に曖昧になっている」というのが最新のトレンドです。
ハイエンドモデルになるほど「一台で何でもできる(軽量×エアロ×快適)」究極のバイクに近づいており、メーカーによってはカテゴリを統合する動きすらあります。初心者が選ぶ際は、あまりカテゴリの枠に囚われすぎず、見た目の好みや価格帯で選んでも失敗しにくくなっています。
ロードバイクを購入する際、カテゴリと並んで大きな選択となるのが「ブレーキの規格」です。現在、ロードバイクのブレーキには従来の「リムブレーキ」と、新しい「ディスクブレーキ」の2種類が混在しています。
結論から言うと、現在の市場の主流は完全に「ディスクブレーキ」へ移行しています。しかし、ディスクブレーキ搭載モデルはフレームやホイールの構造が複雑になるため、同じグレードのパーツ構成でもリムブレーキモデルより数万円〜十万円程度高価になります。
予算との相談になりますが、今後のパーツ互換性や安全性を考えると、新規購入ならディスクブレーキモデルをおすすめします。ブレーキシステムの違いや詳細な選び方については、以下の記事で徹底解説しています。
フレームの素材やブレーキの種類(リム/ディスク)と並んで、完成車の価格を大きく左右するのが「コンポーネント(通称:コンポ)」のグレードです。コンポーネントとは、変速機(ディレイラー)、ブレーキ、クランク、レバーなどの駆動・制動系パーツ一式を指します。
現在のロードバイク市場において、圧倒的なシェアを誇るのが日本の「シマノ」です。シマノのロードバイク用コンポは、価格と性能(重量や変速の段数など)によって明確にグレード分けされています。
シマノは現在、ロードやマウンテン、クロスバイクといったジャンルごとに分かれていた中〜入門グレード(TIAGRA、SORA、CLARISなど)を統合し、「CUES(キューズ)」という新しい共通コンポーネントへの移行を進めています。
ドロップハンドル用も登場しており、従来の約3倍の耐久性を持つのが特徴です。今後はエントリークラスの完成車において、SORAやCLARISに代わってCUESが搭載されるのが主流になっていくでしょう。
初めてロードバイクを購入する場合、多くはフレームとコンポがセットになった「完成車」を選ぶことになります。この時、どのグレードのコンポが搭載されているかで価格が大きく変わります。
例えば、同じアルミフレームのロードバイクでも、SORAやCLARISを搭載した入門機であれば「10万円〜15万円程度」で購入できることが多いです。一方で、レースや長時間のロングライドを見据えて105搭載モデルを選ぶと、「20万円〜30万円程度」へと価格が跳ね上がり、さらにディスクブレーキモデルだとより高価になります。
「とりあえずロードバイクを楽しんでみたい」ならSORAやTIAGRA搭載モデルでも十分に楽しめますが、「将来的にレースに出たい」「仲間と本格的なツーリングに行きたい」という場合は、後からのパーツ交換(アップグレード)が割高になるため、最初から105以上のモデルを買っておくのが結果的に安上がりになるケースが多いです。
舗装路を走る純粋なロードバイクとは少し毛色の違う、しかし非常に人気のある派生カテゴリも紹介しておきます。
泥や砂、障害物がある未舗装の周回コースを走る競技「シクロクロス」専用の自転車です。ロードバイクに似ていますが、ブロックタイヤを装着し、泥詰まりを防ぐための広いタイヤクリアランスを持っています。競技用であるため、反応性の良さや担ぎやすさが重視されています。
近年大ブームとなっているのがこのグラベル(砂利道)ロードです。シクロクロスよりもさらに太いタイヤ(35c〜45cなど)を履き、アップライトな姿勢で未舗装路を含む長距離を冒険するように走るためのバイクです。たくさんの荷物を積めるようにフレームに多くのネジ穴(ダボ穴)が用意されており、キャンプツーリングや通勤・通学など、ロードバイク以上の汎用性の高さが魅力です。